戸建ての1階ではなく2階に玄関を設置し、それに続くリビングなども2階に設置することにはどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
今回はそれらについて解説しましょう。
戸建ての2階に玄関やリビングを設置することのメリットとは?
戸建ての2階に玄関やリビングを設置することのメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
●2階は1階よりも日当たりがいいので、リビングなどの日当たりも良好で明るい雰囲気の家になる
●リビングのカーテンを開けても道を歩く人の視線を気にせずに済む
●2階にLDKや水回りを集約すれば、1階は各個室のプライバシーも保たれやすい
●2階の天井高を高くすれば吹き抜けがなくとも開放感ある雰囲気が演出できる
●1階部分の個室の数が多い分壁や柱も多くなり、構造的にも強い家になりやすい
●冬も比較的暖かく過ごせる
●1階部分をビルトインガレージにしやすい
●ロフトをつければより実用的に活用しやすい
従来の1階玄関・リビングに何となく物足りなさや閉塞感を感じている人にとって、2階玄関・リビングのこうしたメリットは非常に魅力的に思えますよね。
戸建ての2階に玄関やリビングを設置することのデメリットとは?
戸建ての2階に玄関やリビングを設置することには多くのメリットがありますが、その反面デメリットもあります。
2階玄関・リビングのおもなデメリットとして挙げられるのは、以下のとおりです。
●雨の日や重い荷物を持っているときは特に玄関に行くまでの外の段差が厳しいと感じる
●LDKに設置する大型家具や大型家電の搬入が大変
●夏の暑さがより厳しく感じる
●生活の中心が2階となり1階への意識が薄くなりがちなので、侵入犯などのリスクはやや高まるため、1階の窓や勝手口は防犯性が高いものにすることが求められる
●給湯器は1階の高さにあるため、お湯が出てくるのがやや遅い
●高齢になると帰宅時に玄関がある2階まで登るのがつらいと感じるようになる
「家の前についたらまず2階の高さまで登らなければいけない」ということによるデメリットや防犯面のデメリットもありますが、特に注意したいデメリットとして挙げられるのは夏の暑さです。
冷房を効かせても「冷たい空気は下に行く」という特徴がありますので、リビング階段などは作らず2階と1階はきちんと区切っておかないと、いつまでたっても2階が涼しくならないという事態が発生しかねません。
住宅の断熱性能も、できれば高めにしておくことをおすすめします。